泉佐野市など4自治体、ふるさと納税優遇措置から排除

 
派手なキャンペーンなどで話題になっていた大阪府泉佐野市が、ついにふるさと納税優遇措置から外されることが明らかになりました。
 
現在、泉佐野市のふるさと納税のページに今に至る経緯や主張が掲載されていますので、気になる方はお読みください。
 
 
私自身、ふるさと納税をした中で印象に残っている自治体が2つあります 。
それが長崎県波佐見町と今回の大阪府泉佐野市です。
 
長崎県波佐見町は、波佐見焼きという陶器が有名です。
一口に波佐見焼きと言っても、ブランドごとにテイストが異なっており、好みのものを選ぶ楽しさがあります。
波佐見町には、このほか人気の牛肉をはじめとした食料品もいろいろそろっており、恵まれた自治体と言えると思います。
 
 
  
 
 
波佐見町からは寄付の翌年にガイドブックも兼ねたふるさと納税のパンフレットが送付されてきました。
その年の返礼品カタログを眺めながら地元の情報もあわせて知ることができます。
実際に波佐見町を訪ねてみたいという気持ちにさせる工夫が随所に感じられます
。自治体が自身の魅力を積極的に発信しており、ふるさと納税をきっかけにその土地に興味や愛着が持てる仕組みとなっていました。
 
   
 
 
 
 
一方、泉佐野市は寄付額に対する返礼品額の割合が高く、圧倒的なお得感から寄付を決めました。
返礼品に選んだ黒毛和牛は高品質で、家族で美味しくいただきましたが、泉佐野市に魅力を感じて寄付したわけではないので、波佐見町に感じるような愛着は、正直わきません。
しかし、これは寄付をした側の気持ちの問題であり、泉佐野市は多額の寄付金を集めるという点においては成功しています。
 
総務省としては、波佐見町のような在り方を自治体に求めているようですが、返礼品を地場産品に限るとすると、どうしても有利不利が生じます。
 
 
泉佐野市は、魅力的な地場産品が少ない自治体なりに考えたやり方で成功したように見えましたが、途中から何度もルールが変更され、ついに今回制度から排除されてしまいました。
やりすぎた感があったのでしょうが、総務省に振り回される形となった印象を受けます。
 
 
 対照的な2つの自治体ですが、それぞれの自治体なりに寄付を集めるアイデアを出し、工夫をしている点では同じです。
 
 
「地方自治」という言葉の意味を考えさせられた今回の措置でした。