思わせぶりなタイトルですみません。
このようなタイトルの本を見かけることが多いので便乗してみました。
すでに法務省より2020年の司法書士試験の受験案内が発表されています。
受験生の皆様は、日々勉強に励んでおられることと思います。
さて、今年から試験会場が大幅に減って、例年50箇所だったものが15箇所になります。
受験生の減少と他の国家試験の筆記試験実施状況を踏まえてとのことです。
大きな会場で大勢の受験生の中でも、落ち着いて集中力を保つためにできることはあるでしょうか?
そこで今回は、僭越ながら、受験当日のストレスを少しでも減らすためのアドバイスについて書きたいと思います。ご参考まで。
ひとつだけのアドバイス。
それは……
受験票は締め切り間際に提出しよう! ということです。
それだけです。
なぜでしょう?
理由は簡単です。
より落ち着いた快適な環境で受験できる可能性が高まるからです。
~データと推測~
下の表をご覧ください。
平成26年度大阪会場の筆記試験結果より作成した、受験番号の先後と合格者全体に占める割合の関係です。
左から、受験番号、合格した人数、合格者の割合を示しています(この年の合格者は66人でした)。
受験番号が早い方が合格率が高く、受験番号が遅い方が合格率が低いことがわかります。
データが1件しかないので一概には言い切れませんが、合格に近い学力がある方は早めに、あまり勉強が進んでおらず今年受けようか迷っている方は締切間近に受験申し込みをする傾向にあると思われます。
また、快適な受験環境のため重要な要素となるのが「試験当日の欠席率」です。
申し込みをしても受験しない方が一定数いるのです。前や隣が空席なだけで受験環境は快適になりますからね。
データはありませんが、私の体験した限りでは、受験番号が遅くなるほど欠席率が上がり空席が目立ちました。
つまり、受験番号が後ろへ行くほど合格率は低く、欠席率は高いのです。
わかりやすく大袈裟に言うならば、受験会場は、受験番号順に、前方は本気の人がぎゅうぎゅう詰め、後方は比較的のんびりと構えたまばらな集団である傾向が高いと考えられます。
~実践編~
以上のことを踏まえて、ここからは、とある地方都市で受験した私の実際の受験当日の様子を書いていきます。
会場は某企業ビルの高層階。広々した絨毯敷の大会議室です。
当日の朝も、ビル周辺にはあまり人がおらずひっそりと試験が行われます。
あまりの環境の良さから都会からの受験者もいるほどです。
しかし、残念ながら2020年からは会場リストから外されてしまいました。
まず、受験申し込みは、締切前日に郵送で行いました。
もちろん、のんびり席を狙って。
その結果、受験者数200人ちょっとの会場で受験番号192番でした。
だいぶ後ろの番号です。
そして、当日、狙い通り、隣の席の受験生は欠席でした。
長机を独り占めです。
受験番号が早い方には、首に湿布を貼ったスキンヘッドの人や、手首に包帯を巻いた人(腱鞘炎?)、山のような付箋が貼られた分厚い参考書を持ち込んでいる人など、キャラクターが濃いめの方が多く見受けられました。勉強しすぎて満身創痍ですという雰囲気を放っており、何とも言えない威圧感がありました(個人の感想です)。
それに比べて私を含め後方部隊は、比較的おとなしく気配を消して、書き込みも少ない基本書などを眺めて過ごします。そのうえちらほら空席も見受けられます。
明らかな温度差(あくまで個人の感想です)。
しかし、見かけは勉強が進んでいないお試し受験組でも、闘志は内に秘め、合格という結果を出せばよいのです。
大切なのは心穏やかに受験できる環境に身を置くことですから。
私の受験会場はこじんまりとしていましたが、大学などが会場となっている場合、できることなら前後左右との距離が近い大教室での受験は避けたいものです。余裕があれば、教室の割り振り情報も入手しておきたいところです。
以上データと実体験から、 受験者同士の心理戦に巻き込まれたくない、人口密度が低い席で集中して試験を受けたいと思われる方には、締め切りギリギリに受験票を提出することをお勧めします 。
受験票の提出時期で受験番号をある程度コントロールすることが可能ならば、自分の望む環境により近い方を選べるということです。ライバルがいる方が燃えるという方は早めの提出で。もちろん、指定された席で受験するしかないので過度な期待は禁物ですが。
~おわりに~
私は幸い合格することができました。
勉強中は自分ひとりで頑張っているつもりになり、周囲の理解と支えがあることを忘れてしまいがちですが、自分を取り巻く人々への感謝の気持ちを持つことで、最後の最後にもっと粘って頑張れるような気がします。
皆様が力を存分に発揮し合格することをお祈りしています。