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自筆証書遺言書保管制度が始まりました

相続豆知識2020-10-29 (Thu)

 

タイトルのとおり、自筆証書遺言書保管制度が令和2年7月10日よりスタートしました。

この制度は、一言でいうと、法務局が保管場所となって自筆証書遺言書を保管するものです。

 

自筆証書遺言は、自分で書いた遺言を自分で保管するものです。手軽で自由度の高いものですが、反面、死亡後に相続人に発見されなかったり、改ざんされる恐れがあるなどの問題点が指摘されていました。

また、相続人が勝手に開封してはならず、家庭裁判所で検認という手続きが必要となり手間もかかります。

そのため、自筆証書遺言のメリットは保ちつつ、問題点を解消するために自筆証書遺言書保管制度が創設されました。

手数料は、遺言1通の保管申請で3,900円ですので、財産の価格に応じた手数料がかかる公正証書遺言を作成するより安価ですし、面倒な家庭裁判所での検認も不要です。

 

 ーー 手続きの流れ ーー

  • 自筆証書遺言を作成する

財産目録以外は手書きする必要があり、作成者の署名と押印が必要です。

作成日付は「〇年〇日吉日」などのあいまいな記載では保管してもらえませんので注意してください。

  • 保管申請する遺言書保管所を決める

保管申請ができる遺言書保管所は下のいずれかを管轄する遺言保管所です。

・遺言者の住所地

・遺言者の本籍地

・遺言者が保有する不動産の所在地

 

  • 申請書を作成する

申請書は法務省のHPからダウンロードできますし、遺言保管所の窓口にも備え付けてあります。申請書には、作成者の住所、氏名、生年月日、本籍地などのほか、遺言書に受遺者や遺言執行者等の記載がある場合は、その方たちについても記載します。

 

  • 保管申請の予約をする

遺言書及び申請書は事前に作成してから予約します。

 

  • 保管申請をする

本人が遺言書保管所まで出頭する必要があります。

 

  • 保管証を受け取る

手続きがされると「保管証」が交付されます。

保管証には、遺言者の氏名、出生の年月日、遺言書保管所の名称及び保管番号が記載されます。遺言者が遺言書の閲覧、撤回、変更の届出をするときや、相続人等が遺言書情報証明書の交付請求するときに保管番号があると便利です。再発行はされないので大切に保管してください。

 

ーー 保管した後の各種手続き --

  • 遺言書の閲覧

遺言者のみ可能

原本の閲覧は原本が保管されている遺言保管所に限られますが、モニターによる閲覧ならば全国どこの遺言保管所でも可能です。

 

  • 撤回

遺言者のみ可能

保管を撤回し遺言を返却してもらいます。

保管申請の撤回は遺言の効力とは関係ないので、有効に成立している自筆証書遺言ならばその有効性に変わりはありません。

 

  • 変更

遺言者本人、その親権者もしくは成年後見人等の法定代理人が可能

保管後に氏名、住所等に変更が生じた場合に行う手続きです。

 

 

ーー 相続人等からする手続き --

相続人、遺言執行者等、受遺者等及び左記の親権者や成年後見人等の法定代理人が可能

請求先:全国どこの遺言保管所でも可能

  • 遺言書保管事実証明書の交付申請

遺言者の死亡後、遺言書の保管がされているか否かの確認ができます。

 

  • 遺言書情報証明書の交付申請

遺言者の死亡後、遺言書の内容の証明書を取得できます。

この請求があると、遺言書保管官は申請者以外の相続人等に対して保管の旨を通知します。

 

  • 遺言書の閲覧請求

遺言書の内容を確認できる。

原本を閲覧するには原本保管している遺言書保管所に請求できます。

この請求があると、遺言書保管官は申請者以外の相続人等に対して保管の旨を通知します。

 

 

最後に

遺言書保管官は、自筆証書遺言の方式について外形的な確認を行うもので、遺言の内容については相談に応じてもらうことはできないという点は注意が必要です。

内容には踏み込まないため、遺言書の有効性を保証するものでもありません。

 

この制度を利用される際は、せっかく書いた遺言が無効とならないよう、注意事項をよく読んで作成してください。

 

 

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